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助成番号
99_5_2_13
研究テーマ(和文)
19世紀末〜20世紀前半の日本と欧米における駅空間の比較 −駅本屋とトレイン・シェッドの関係に着目して−
研究テーマ(欧文) A Comparative Study on Architectural Space of Railway Stations between Japan and Europe - America from the 19th Century to the First Half of 20th Century -
研究代表者
氏名
カタカナ
アマノ コウイチ
漢 字
天野 光一
ローマ字
Amano, Kohichi
研究代表者年齢
43
研究期間

1999〜2001

報告年度
2001年度
研究体制
共同研究
研究代表者所属機関・職名
日本大学 理工学部 社会交通工学科・教授
※所属、氏名、年齢は助成対象決定時のものです。
 

ヨーロッパの主要ターミナル駅は、様式的デザインに彩られた駅本屋と、構造技術の枠である大架構空間のトレインシェッドの2つの空間で構成されている。特に、ブラットホームを覆うトレインシェッドの大空間の存在が特徴的である。一方、近代以降の日本の駅空間の発展過程においては、様式的駅本屋のデザインは積極的に輸入されたが、大空間としてのトレインシェッドは発展することがなかった。この日欧の差異に、駅空間に対する意識や、都市における駅の位置付けの違いが見て取れるのではないかというのが、本研究における問題意識である。そこで本研究では、第一にヨーロッパにおけるトレインシェットの起源と意匠的展開及びトレインシェッドと駅本屋の空間的関係、第二に明治大正期の日本の鉄道技師たちの駅舎観を、主として現地調査及び文献調査によって明らかにすることを目的としている。その結果得た結論は、以下の通りである。

 

1)ヨーロッパにおけるトレインシェッドの大架構の誕生には温室技師の関与があり、特に教会の内部空間をモチーフとしていたこと、2)架構の構造的発展を系統的に整理したこと、3)本屋とシェッドの関係に着目すると、シェッドの形態が本屋のデザインに反映されないイギリスを中心とした流れと、シェッドの形態が本屋のファサードデザインに反映され、ついにはシェッドが駅空間の中心的地位を獲得しているドイツ系の流れ、の2系統があること、4)トレインシェッドの機能的意義を明らかにし、その大架構の空間が認知され、本屋のデザインに影響を及ぼしていく過程を考察したこと、5)日本においては、機能上、経済上の見地からトレインシェッドの導入に対しては否定的であり、むしろ駅舎内の平面計画(待合室など)に興味の中心があったこと。

 
 
 
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